渓流のヤマメ・アマゴ・イワナ‥解禁数週間後のスレた魚をどう狙う?

岸釣り(ショアキャスティングゲーム)

解禁直後は放流魚の魚影も濃く比較的簡単に釣れる渓流魚。

しかし、解禁直後から釣り人が押しかけてほとんどが釣りきられてしまいます。

渓流

渓流釣りは解禁直後しかしない‥なんて声も聴きますが、ちょっと工夫すればうまく逃げ延びた魚でもキャッチできる可能性が上がります(^-^)b

では、そのスレた若しくはスレかけた魚達にどうやって口を使わせるか、ルアーによるあの手この手をご紹介(^-^)b

イワナ(ゴギ)とヤマメ

(上は西中国山地固有種のイワナ「ゴギ」、下はヤマメです)

いかに放流魚とは言え、一度針から逃れたヤマメやアマゴ、イワナはすぐには怪しい物を口にしなくなります。

これが俗にいう「スレ」るという現象ですが、放流魚の場合の初期症状なら数時間でリセットされる事も‥しかし何度もルアーを見せると徐々に追いが悪くなり興味を引かなくなります。

まだ興味を持って追って来るうちならルアーを小さくしてワンチャンスを得る事も出来ますが、入れ代わり立ち代わり釣り人にルアーを見せられて学習してしまった魚ほど釣るのが難しい事は有りません(^_^;)

完全にスレきる前なら可能性は有ります。

そこで、いかにしてワンバイトへ持ち込むかの「手段」をご紹介したいと思います。

渓流 スピニングタックル

先にタックルはスピニングタイプだけで充分ですが、出来ればベイトタイプも準備しておくと良いでしょう。

渓流 ベイトタックル

ではまず単純なルアーローテーションから。

渓流 ルアー

使えそうなサイズのルアーはジャンルが違っても一通りタックルケースに入れて行く。

ルアーセレクト

対策その1(ルアーのタイプを変えてみる)

最近主流ではヘビーウェイトシンキングミノーを使ってのゲームが主流ですが、ウェイトを落としシンキングからフローティングタイプにしてキビキビした動きで誘ってみるスレ初期の対応手段です。

渓流 ミノープラグ トラウトチューン

フローティングタイプやサスペンドタイプにする事でストップ&ゴーのアクションにキレが出て誘いやすくなります。

ルアーのウェイトが軽くなる事でウォブリングやローリングをし易くなり、特に上流へ向けてのキャストの時に泳ぎやアピール度は格段に上がります。

対策その2(サイズダウンをはかる)

もし少しでも反応する、もしくは追って来るルアーが手持ちに有った時は同系統のルアーのサイズダウンを試してみる事。

出来れば思い切ったサイズダウンが出来ると効果が出やすいです。

例えば55mmのミノーから45mmを飛ばして一気に35mmへ落とすといった具合に。

渓流ルアー かなで

この時、反応を見せた色と同じ系統でフォローを入れることが出来れば尚良いと思います。

(※リリース前提の対象魚はラバーネットで魚へのダメージ軽減も心掛けましょう)

対策その3(ルアーの系統を変える)

もしミノープラグで反応が鈍いならスピナーや小型メタルバイブを投入してみる。

スピナーはフラッシングのアピール力が高い割にスピードを落として巻けるため、早い動きにスレた個体を捕らえる事が出来る場合があります。

渓流ルアー

また同じく、メタルバイブも比較的スローに引けるのとメリハリを付けた上下の揺さぶりで他のルアーでは出せない動きを演出し興味を引くことが出来ます。

対策その4(ライトゲーム用のマイクロメタルジグを使ってみる)

天然ヤマメ

これも対策その3に関連する話ですが、敢えて分けたのは更にテクニカルな要素が必要になるからです。

メタルジグとなると巻くだけでは俊敏で視力の高いトラウトを欺くのは難しいので、小手先の操作が必要になります。

ショートピッチで素早く動かしながら食わせるタイミングも作らなければなりません。

もし操作に不安がある人はスイミングジグがおすすめです。

代表的なのは飛び過ぎダニエル3gですね♪

このルアーは巻くだけで弱った魚が最後の力を振り絞って泳いでいるかのようなアクションが出せます。

またこの釣り方ではスピニングタックルが操作し易くて良いでしょう。

また、口を使わせることが出来てもフッキングのタイミングを合わせるのは非常に難しいので、マイクロメタルジグのテールフックは細軸のトレブルフックに替えておきましょう。

対策その5(夕まずめや雨の降り始めなどにトッププラグで狙う)

雨が降り出したりすると魚が居ないのかと思ったポイントでライズが多発‥なんてことも良く有ります。

渓流 雨降り

他に良く見る光景では夕まずめにカゲロウが羽化し始めると同じような現象がありますが、こういった興奮状態の時にエリアトラウト用の小型トッププラグを流すと食う場合があります。

ライズした場所へ流れていくように少し上流から流れに任せてアプローチします。

個人的には特にくもルアーが印象的でした。

極力小型の物が望ましいので見つけた場合は手元に置いておくとよいでしょう。

対策その6(ダート系の超小型ルアーで誘う)

このパターンはイワナに良く効くものですが、ヤマメやアマゴでスイッチを入れる事が出来る時があります。

ある程度水深がある方が操作し易く、渕や瀬の下などでダート系のルアーをボトム付近を意識して使ってみるとワンチャンスを手に出来るかもしれません。

イワナ ゴギ

Jacksonのダートマジック 3gなどはもしもの時に使えます。

対策その7(とびきりトリッキーなルアーを打ちこんでみる)

ヤマメ キャールブレード

なかなか渓流ではなじみの無いプラグでシルエットや動きに変化を持たせることで口を使わせることが出来る場合があります。

バス程ルアーのバリエーションは多くないにしても、肉食魚である事に変わりはなく試すと面白い事も。

渓流にもカエルは居るので、意識してみましょう。

カジカガエル

渓流にはカジカガエルなど綺麗な冷たい水を好むカエルが生息しており、餌の少ない上流部では渓流魚たちの貴重な食糧となっています。

彼らのルアーの概念を覆すモノをキャストしてみるのも一つの手でしょう。

攻め方

ここからはどう攻めていくかのお話です。

源流 沢

足音を立てたり姿を見られないように気を付けるのは言うまでもありませんが、可能な限り姿勢も低くして服の色も周囲の色に合わせる事を心掛けましょう。

特に音は空気中より水中の方が伝わり易い事を忘れないで!

また太陽を背にする時は影が落ちないように細心の注意を!!

先に記したルアーの使い分けも合わせて試すと効果があると思いますので参考にしてみて下さい。

攻め方その1(自らが投げやすい位置に立たない)

先行者、または他の釣り人が立ったであろう位置から狙わないこと。

渓流 釣り

常に同じ向きに泳いでいくルアーを警戒している魚は多く、敢えて誰も引いていないであろうコースにルアーを通してみる。

これはまず最初に心掛けたい攻め方で、非常に高価が期待できるので試して欲しい手段です。

攻め方その2(敢えて上流から下流へキャストしてみる)

上流へキャストしながら釣り上がて行くのが基本ですが、浮き上がり難いルアーを使って下流へ向けて攻めると思わぬ場所でヒットする事が有ります。

渓流 釣り

これもイレギュラーなコースを引く事に違いは無いのですが、下流の対角線へ着水させて引いてくると流芯を横切る時にルアーの速度も変わり見え方や動きに変化が出ます。

ただ注意したいのは魚は上流を向いて泳いでいますので、かなり距離を置かないと姿を見られてしまい余計に警戒される恐れがあるという事です。

下流を攻める場合は十分な距離を置きましょう。

攻め方その3(流れの当たる岩盤または壁際はタイトに際を攻める)

小場所であっても壁際にぴったり着いている魚はエサ待ちをしている。

上流 中流域

流れのある壁際は明らかに流れて来るエサを待っている状況につき、比較的簡単に口を使ってくる可能性があるので着水直後からアワセを入れられる体制で気を張って挑む事。

壁際すれすれに落とすキャスト精度が求められるので、もし使えるようであればベイトタックルが有利。

攻め方その4(リスクを恐れるな)

渓流 釣り

流れのある場所での覆いかぶさった木の枝の下や倒木の下、岸際のえぐれに隙間があった場合は果敢に攻めてみよう。

こういう場所は高確率で大型がいる事と、釣り人も攻めきれず比較的プレッシャーが低い場合が有ります。

低弾道で打ちこめる隙間があるならルアーを無くす覚悟で狙ってみる価値が有ると思います。

一撃必殺こそ渓流ルアーの醍醐味ですので勇気を持ってチャレンジしてみましょう!

攻め方その5(田植えの濁りを見逃すな)

地域によっては渓流解禁後約1~2ヶ月程で田んぼに水を引き始めるはずですが、この時に田んぼを巡った濁り水が川に入るのでそれを見逃さない事です。

このパターンの場合、濁り始めが狙い目です。

例えカフェオレや赤だしの様なひどい濁り方でルアーが見え難くてもイワナは活性が上がり連続ヒットする事が有ります。

イワナ かなで

個人的には金色のルアーが非常に良かったように思いますので是非にわかに濁った渕なんかを見つけたら探ってみましょう。

攻め方その6(本流域も侮るなかれ)

どうしても支流に入りがちなこの釣りは意外と本流が見落とされています。

本流は町に近くなると川幅も有り、川へ入れる場所も限られてきますのでかなりの魚がストックされていたり、過去に放流された予期せぬ大型のマスが出たりします。

更に人目につきたくないという釣り人の心情から荒らされていない傾向に有り、上流部に放流された急流に慣れていない魚が落ちて来て溜まっているなんてことも。

サツキマス トラウトチューン

ウグイやニゴイと言った外道の可能性も上がりますが、稚アユが遡上するとこれらを捕食したヤマメが一気に成長し、大型化するのでシーズン中盤から後半は期待ができるエリアと言えます。

ここまで紹介して来ましたが、最後に注意事項を加えておりたいと思います。

入水場所に限りがある渓流釣りにおいて、私有地からのアプローチや侵入などは極力避け、止む終えない場合は許可を頂いて通らせていただくように心がけて下さい。

ゴミなども必ず持ち帰り、釣り場を残す為にも自宅で処分するようにしましょう(^-^)b





コメント